ヴァーチャル・ルーム
二人は学校に至る道を上り続けている
周りには同じ学校の生徒が増えていて、
坂を登り続けている
従順な生き物、その手や足に見えない糸が有るように思える
「俺はオンラインのゲームを幾つかやってるんだけど
例えば其処の人間?関係というか
其処の仲間たちと過ごす毎日もとても楽しいとおもってるんだ」
「まあそうでしょうね、ゲームだからね」美咲
「つまり俺の言いたいのは
現実のこの世界とヴァーチャルの世界のどこに違いがあるのかということ
・・・ああつまりヴァーチャルの世界にも友情や恋愛も存在するし
其処には善も有るし悪もある
其処で愛し合って結婚する人もいる
この世界の優勢的ないみの問題
つまり俺たちはこの世界が終われば全てが終わってしまうから
この世界にしがみつく様に生きているんだよ
その点に於いてのみこの世界は俺にとって他の世界より優れているというか
大事だと言うこと
其れを考えたらとても・・・空しくなったというか
なんだろう・・・良くわからないけど」
「中学生みたいなこと・・・ほんと勘弁して」
美咲はかなりうんざりしているようだ
作品名:ヴァーチャル・ルーム 作家名:透明な魚