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ゆうかのエッセイ集「みつめて…」

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「おとうさん」

物心ついた頃から 
あなたの手料理のごちそうだけが
わたしにとっては唯一の
誕生日プレゼントでした


いつの頃からか変わって
手料理&プレゼントになりましたね
それもわたしにとっては
とても高価なアクセサリーが…

そう…あれは高校生の頃からでした
それ以来プレゼントはいつも
とても可愛いアクセサリー
わたしはもう嬉しくって うれしくって

あなたは ただただ
わたしの喜ぶ顔を思いうかべ
さんざん思案したあげくに
選んでくれていたのでしょう

それは毎年の恒例行事のように
わたしが二十歳になっても
三十路を過ぎても
そして四十路を越えても

おとうさん いくつになっても
毎年当然のようにもらってた
あなたからの愛の形
今はただ 心からありがとう

おとうさんには かなわないけど
わたしも負けずに頑張って
あなたの誕生日には欠かさず
ささやかな愛をプレゼントしたよね

大したものは贈れなかったけど
「な〜んもいらんのに…」と
いつも照れくさそうに微笑んで
それでも喜んでくれてたよね

おとうさん 覚えてますか 
わたしからの最後のプレゼント
手も通さずに 後生大事に
たんすの中にしまってあったよ 

優しいあなたのために選んだ
若草色のカーディガン
着てみて欲しかったなぁ…
でも もういない おとうさん

男物のおおきなカーディガン
ちょっぴり恥ずかしくて
外には着て出られないから
うちの中でわたしが着ています

この前 ためしに彼に着せてみたら
「これ あったかいなぁ〜」って
おとうさん 聞こえましたか 彼の声
見えてますか わたしたちのこと

おとうさん…

大好きだったおとうさん
今 わたしは幸せです
あなたのような
あったかい人と出逢えて