介護職、辞めない理由。
バツイチ、二人の子持ちのシングルマザー。
まさに姉御にふさわしい男っぽい仕切りで皆をまとめている。
が、この人も体系は元ソフトボール部キャッチャーみたいな
感じでセックスアピールはないのだが、声がアニメ声なので
怒られたりすると、怖いが萌える・・変な心境だ(笑)
一度首を切られそうになった俺を救ってくれた女神のような
人、でもこの人の生き様も、仕事にかける情熱も、今までに
係わってきた仕事の上司の男たちよりもエネルギッシュで
プロフェッショナルに徹していて素晴らしい。
惚れてしまう。(仕事ぶりにだが・・・時折微妙に恋愛感情にはしりそうにもなる・・)
5.残業もまた、楽しい。
昨夜は22時半頃まで月曜に行うデイサービスの夏祭り
の準備で残業。しかも会議終了の後にやるのだから遅く
なるのは当然、普通この状況じゃうんざりって感じで
テンション下がる、疲れてんだから・・・
だけども何故だか楽しかった、俺は祭りでヨーヨーつり担当
なので看板こさえたり、風船膨らませたり、あくせく働いて
いたのだけれど。俺の働いているこの職場、な、なんと、
自分以外は皆、女性、年齢的にも同じ歳か歳下のお姉ちゃん
ばかり、皆明るくて可愛く美しく、仕事もできる。
「文化祭の前日みたいで楽しいね~」などといいながら
キャーキャー準備に追われていたんだ。
そのうち自分たちの準備が終わると「ねぇ~この風船ふくらめないの~?」とかいいながらおねえちゃん達がワイワイ言って
俺の仕事してるそばに集まってきた・・・
「キャ~やらして~おもしろそ~」なんて言いながら風船に水
いれるの失敗して水浸しになりながらも「えっ?なんで?
なんで?」と言いながらも風船膨らますの手伝ってくれた
まっこと可愛い連中だ、で、俺が風船膨らめはじめると、
「違うでしょ~私が昨日教えてあげたじゃ~んこうよ~」
と、サクサクこなす一つ歳下の上司のs(47だがむっちゃ
チャーミングだ)あーだのこうだの機関銃のようにウダウダ
言うがなんせ可愛いので、反論する気など全くおきない。
俺の手作りの看板見て、「可愛いけど、もう一工夫・・」
とかいうとった、他のねえちゃん達は「すっごいかわいいじゃんいいねぇ~」とかいうとったけど、主任も「まかせてやらしたら意外にやるのよ・・」って・・・デヘヘ
しまいにゃ~「丹羽さんてもしかしてドM?」とかいう女の子
もいたが、要するに女相手にカッカする奴ほど器は小さいって
こと、でも「じゃ~丹羽さんだけ置いといて帰ろうか~」
などと意地悪ながら可愛い事ぬかしやがった、んでもなんせ
可愛い奴ばかり、幸せすぎるな俺・・(~_~;)
こんな調子で朝まで残業したいとこだがそうはいかないのだな
残念。(T_T)/~~~
月曜の朝早く来て、大忙しでまたまた祭りの準備あるけど、
なんだかワクワク、早く明日の朝になれ~~
ちなみに体重が7キロ減った、異性を意識するとしないのでは
やはりモチベーションが違うのだな・・・
6、辞めない理由
この仕事、キツイ割りに給料も安いので、まともな神経では長く続かない
未だ、退職する奴は続出している。
肉体的疲労よりも、精神的苦痛、これがかなりくる。酷くなると躁鬱(そううつ)
状態になり、眠れない。呪縛の念みたいなものに捕らわれる。
それは人の命を預かると言う責任であり、老人介護という極めて希少な、人の真心
というものを重視した職に赴いているというプライド、これが重圧になる。
仲間とのコミュニケーションがとれず、仕事の連携が上手くいかずに孤立したり
する人もいる。
男でも女でも最終的にメンタルの強い奴が残る。
俺は精神的にまだまだ弱いとこがあり、時折心が折れかかるときもある。
そんな時、心の支えになってくれるひとがいる。
一つ歳は下だがキャリアは大先輩のSさん。仕事に懸ける情熱も、生き方も、勿論
女性としての魅力も、その全てが憧れていた強い女性の彼女。
独身、シングルマザーだが、微塵もそんな面を感じさせない。
決して優しい言葉で慰めてくれる訳ではない。どちらかというと叱咤激励に近い
だが、時折可愛らしい、女性らしい一面も見せてくれる。
彼女がいるから、俺はどんなに辛いことがあっても耐えられる。
彼女がいるから辞められない。
作品名:介護職、辞めない理由。 作家名:NAO