サイボーグさっちゃん
さっちゃんはパジャマをめくっておなかを出しました。すると先生はさっちゃんのオヘソをおしました。ジーとかすかな音がして、みるみるうちにでデベソになりました。よくみると、ボタン電池のばしょが二つありました。
先生はまたデベソをおしました。
「このままでは、ひつようのないときにおしてしまいますね。だからこんなものを用意しました」
先生がベルトをとり出しました。ちいさなチャンピオンベルトみたいでした。
「これを、こうつけて、そして」とベルトをつけおわり、「ここをこう開いて電池をこうかんします。かんたんですね」といってニッコリわらった。
「電池がなくなると、ほら、ここのランプがチカチカします。そしてピコピコと音がします。そしたらとりかえてくださいね」
ベルトのまん中にある丸いものが光って、テレビで見たことがある変身するヒーローのようです。さっちゃんは自分がすごく強くなったような気がしました。
お父さんもお母さんもニコニコしています。さっちゃんは二人のこんなかおはひさしぶりだなあと思ったら、なみだが出てきました。それからいろいろとがまんしてきた日を思い出して、大声で泣き出しました。つられてお父さんもお母さんも泣いています。
作品名:サイボーグさっちゃん 作家名:伊達梁川