古都・純情物語2(5~10章)
『優一君、今日は楽しかった♪(*^^*)ありがとう』
『ホンマ?良かった♪(((^^;)
でも、瑛子ちゃん、音楽好きやな♪』
『うん♪大好き♪(*^^*)ポップスもロックもクラシックも♪
あ、今日のカントリーも大好き♪\(^-^*)』
『ふ~ん♪そしたらまた行こな♪(^。^)y-~』
『ホンマ?嬉しい♪(*^^*)でも、これからコンサートの準備で
忙しいんやろ?』
『ああ、そら、ちょっとはな…あとひと月、
山木のコンサートやしな、頑張るわ♪(^^ゞ』
『頑張ってや♪(^_-)☆』
優一と瑛子の会話は途切れることは無かった。
しかし、優一の運転する白いブルーバードは8時40分には
【都寮】のそばに着いた。
『…あ、着いたな…』
『…うん…着いたね…』
『…割と早く着いたなぁ…』
『…うん…割と…早く着いたね……』
『…………………』
『…………………』
『もう少し…話して…いたいなぁ…(((^^;)』
『(*^^*)うん、まだ9時15分前やし♪』
若い二人はいつまでもこのまま話して居たいと
思うのだった♪(^_-)☆
第10章
門限ギリギリの9時に都寮に滑り込んだ瑛子は、
(今日の事は泰子ちゃんには内緒にしとこ(*^^*)♪…)
と考えていた。
泰子と共用している部屋のノブに手を伸ばそうとした時
、ドアが内側から開き、頭にタオルを巻いて、
パックで白塗りの泰子の顔が、ぬ~っと出た!
『えいごぢゃ~ん、どご行ってだ~ん?(○o○)』
(≧∀≦)コワイ~!
『あっ、泰子ちゃん、ただいま♪(((^^;)…
ちょっと、ダンスサークルの集まりで…』
『(○_○)…ふ~ん、ダンズ、連日やな~、
もじがじで、ザーグルにいい人出来だんとじがう~♪
正直に言うでみぃ~♪(○∀○)』
『(*^^*)そ、そんな事、あらへん♪(((^^;)
あ、私もお風呂入って来よ♪』
『あ、エイゴジゃ~ん!(゚o゚)』
瑛子は泰子の追及をかわし、浴室に向かった。
浴室には瑛子同様、門限ギリギリに帰った一回生の
恵子が湯船に浸かっていた。
『あ!藤先輩、こんな時間に珍しいですね?(=^・^=)』
『あ、ま、まぁねぇ♪(((^^;)ちょっと用事で♪』
『へぇ~、怪しいなぁ~♪(^。^)yせんぱ~い♪正直に
言うてみぃ~?(-.-)』
…(--;)スルドイ…
女子寮は【女の園】、
恋に焦がれる女の子達は
他人(ひと)の恋にも敏感なのだ♪ (^_-)☆
瑛子が入浴を終えて部屋に帰ると、
幸いにも泰子はベッドの中で寝息を立てていた。
窓際の自分の机に座り、
薄暗いテーブルスタンドだけ点ける・・
鏡を見、化粧水で肌の手入れをしながら、
優一と過ごした今日一日を思い返した。
門限までの最後の15分間・・・・・
優一が「もう少し、話していたい(#^.^#)・・」と言った時、
(・・・・(*^。^*)・・・ひょっとしたら・・・来るかも?(#^.^#)・・)
と思った♪
結局、何事も起こらず、門限ギリギリで車を離れたが、
明らかに瑛子は期待していた。
本田邦夫の時は、完膚無きまでに?抵抗したが、
(もしあの時、優一君が求めてきたら・・・・(#^.^#)・・)
多分自分は応じていたと瑛子は思い、独りで赤面した♪
瑛子は優一に引かれ始めた・・
また優一に誘ってほしいと思った♪
その反面・・
(・・(-_-)/~~~ピシー!ピシー!アカン、優一君は泰子ちゃんの
お友達の元カレなんやから・・・
そんなこと、泰子ちゃんに顔向け出来ひんし・・(>_<))
瑛子は泰子の親友・中野雅美の顔が目に浮かんだ。
雅美は来春、同じ市役所の同僚と結婚するのだと言って
いた。
それだけ聞けば、なにも遠慮は要らないのだが、【都祭】
で雅美と出会った瑛子は、何故か優一に対する雅美の
未練を感じていた・・
(ひょっとしたら、結婚すると云うのも・・・・無理してるのと
違うかな・・・(+_+)・・)
そんな風に考えると、今日優一と過ごした楽しい一日も、
何か後ろめたいものに感じられる・・・
瑛子が感じる限り、優一は自分のことを【憎からず想って】
いることは確かだと思う・・・
いや、今のところ、手も握られず、ましてや唇も求められて
居ない自分は、単に想い違いをしているのかも知れない・・
でも・・・
そんな堂々めぐりの秋の夜は
瑛子にとって
長く
切なかった・・・
女子寮で瑛子が物思いに耽っていた頃、優一もまた
瑛子のことを考えていた。
瑛子と別れる最後の15分間、優一の放つ冗談に
笑い転げる瑛子を抱きしめ、その唇を奪いたかった・・
(瑛子ちゃんもきっと僕のこと、嫌いじゃないと思う♪(#^.^#)
そうでなかったら、今日一日、こんな楽しい日にならへんか
ったと思うし♪・・・・・けど・・・ただの冗談のうまい男やと思わ
れてるだけかも知れんしなぁ(+_+)・・
あそこでキスなんか迫ったら・・・
「もう二度と会わない!(ーー゛)勘違いせんといて!」
って言われるのがオチかも・・(>_<)
うん、今日辛抱したんは正解かも知れんな(;一_一)
このまま、もう少しフレンドリーになって・・(*^。^*)
でも、瑛子ちゃん、今日いつの間にか『林君』から『優一君』
に変わってたもんな~~~♪(^v^)
要は3度目までに決めたらええねん♪(^_-)-☆)
優一の云う【3度目】とは、「デート3度目までに【深い仲にな
る】と云う事だった。
この【深い仲】と云うのも、今の優一にとって「キス」で
しか無いのだが・・
昭和50年頃の優一の「教科書」は男性週刊誌【ホットドグエ
キスプレス】だった。
この雑誌は20代の若い男性をターゲットとし、ファッション・
音楽・文化に特化し、多くの若者の支持を得た雑誌だった。
時には【女の子とはこうして付き合え!】みたいな、
特集もあった。
優一はファーストキスこそ高校時代に経験していたが、
20歳を過ぎてもまだ【童貞】だった。
優一の【モテ期】は高校時代に在った。
高校三年間で4人の女の子と付き合った。
更に、告白されたことも1度や2度では無かった。
優一自身、そんなにモテることが不思議だった・・
しかし、何れの恋も三か月から四か月で終わった・・
そんな短期間では童貞をすてるどころかキスまでも
出来なかった・・(ToT)/~~~
作品名:古都・純情物語2(5~10章) 作家名:ef (エフ)