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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第七回・禄】祭男爵奇談

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ダン!! っという足踏みの音が薄暗くなった外へと明かりの漏れている体育館から揃って聞こえる
「腕はまっすぐ! そう!! そうそう!!」
気合の入った女性の声と揃って聞こえ続ける足音とたまに聞こえてくるカチャカチャという鳴り物の音
「やってるやってる~!」
薄い上着を羽織った悠助が嬉しそうに漏れている明かりの元へと駆け出す
「待って悠助!」
慧喜が悠助の後を追った
「うっわ~…」
悠助が目をきらきらさせて体育館の中を見た
「はい!! 足上げて!! そこは腰を落とす!!」
手拍子の中揃う足音と鳴り物の音
「…何コレ…義兄様どこ?」
慧喜が悠助を後ろから抱いて聞く
「よさこいっていってね~…あ! 京助だ!!」
悠助が体育館の壁に寄りかかって3馬鹿と話している京助を見つけた
「慧喜も悠助もそんなに急がなくても…」
緊那羅がコマとイヌと共にやってきて言う
「今年も見ものなんだやな」
コマがひょいっと体育館の中を見て言った
「見てると踊りたくなるんだやな」
イヌもコマの隣に落ち着く
「踊り?」
緊那羅が体育館の中を見た
「ただ足踏みして飛んで跳ねてしてるだけじゃない」
慧喜が言う
「コレに曲がつくんだやな! ソーランソーランなんだやな!!」
イヌが尻尾を振って身を乗り出した
「その曲聞くと自然と体が踊りだすんだやな!! 最高なんだやな!!」
コマも前足を上げて踊りらしい動きをした
「あ、気づかれた」
悠助が呟き緊那羅が体育館の中を見ると坂田がヒラヒラ手を振って南が指差して中島が京助の肩を叩いていた

「次!! グループ3!! 駆け足!!」
パンッという手を叩く音が一回体育館に響くと京助たちが立ち上がった
「京助達の番みたいだっちゃね」
緊那羅が言う
「格好いいんだよ~! 去年もすごかったんだ~!! アンコールとかね! かかってね!」
悠助が興奮気味に言うとそんな悠助を慧喜が嬉しそうに抱きしめる
「悠助可愛い」
慧喜が悠助に頬擦りして言う
「僕も中学校行ったら踊れるかな~?」
規律よく並んだグループ3の面々を見て悠助が言った