小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

こんばんは ④<クリスマスの種>

INDEX|6ページ/6ページ|

前のページ
 

 あれからまた夏が来ました。

 こうちゃんは六年生になっています。

 あのオルゴール?

 まだちゃんと有りますよ。箱の上に居る小さなトナカイに触るとネジも巻かないのに

「パンポロリン」ときれいなメロディーを奏でてくれます。

 そうすると、それに答える様に、妹のベッドの上の方から微かに、こうちゃんのオルゴールと似た様な音色が聞えてくるのです。

 もちろん、妹のそれはこうちゃんには見えません。

 でも、妹にはちゃんと聞えて、はっきり見えているのでしょう。

 妹はあの夜、こうちゃんにも見えた、天井に吊り下げられたオルゴールメリーの辺りを見上げて、機嫌良く笑っているのですから――。


 おわり

      02.11.30

№010