小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

つぶやき詩集 (2)

INDEX|20ページ/40ページ|

次のページ前のページ
 

あの日あの時



酒を酌み交わした民宿のオヤジ

いっぺーやっか?

ご飯を大盛にしてくれた食堂のお婆ちゃん

腹っぺらしだべー
お国訛りが暖かった

シワくちゃな顔で笑いかけてくれた

身体と心がいっぺんに温まった

思い出が走馬灯のように今でも蘇る

笑った、泣いた
怒った、喜んだ

あの日が心に刻まれた

しかし、あの日に帰らぬ日となった

空の色も、海の色も変わったのか

火鉢の焼けた炭の香り

燻された魚の味
五臓六腑に沁みた地酒


忘れる事はできない

あの夏、あの冬
身体に沁みた物は忘れることはない

どこで暮らそうと

どこで生きようと

身体で覚えた物は消すことはできない


あの日あの時

あの顔あの声が亡くなっても

消せやしない


思い出という宝物になって残っている



そして、語り継ぐだろう



作品名:つぶやき詩集 (2) 作家名:Riki 相馬