待たせてゴメンね♪
俺たちの『木綿のハンカチーフ』は、決して終わりのためのものじゃない。そのことを改めて京子に伝えたかった。
マスターがカウンターの中で、なぜかウンウンと頷きながら鼻をすすっている。
その後カウンター席に座って、俺たちはまた見つめ合って話をした。そしてこの日、二人で再度、この店の名刺に書かれている花言葉を読み直した。
クロッカスの花言葉は「あなたを待っています・私を信じてください・あなたを信じながらも心配です・信頼・裏切らないで・青春の喜び・楽しみ・切望」です。
あの日、なぜマスターがこの名刺を二人に渡してくれたのか、今やっと解った気がした。 俺たちはこれから先ずっと、お互いを信頼し、喜びや楽しみ、そして哀しみや苦しみをも共有していこうと、固く誓い合った。