待たせてゴメンね♪
いざ寮に入ると、同級生や先輩がたくさんいて、それぞれ田舎が違うので話しているととても楽しかった。中でも一人だけ、とても僕を可愛がってくれる先輩がいて、色んな所に連れて行ってくれたり、色んなことを教えてくれたりした。
その山田先輩はすでに四年生だったので、一緒に過ごす期間は長くても一年しかないのだけど……。
ある時、山田先輩が僕に言った。
「おい、もう高校生じゃないんだから『僕』と言うのは止めた方がいいんじゃないか?」
『そうのなかなぁ〜』と思った僕は、それを機に自分のことを『俺』と言うようにした。