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郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
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こんばんは①<白いコートの女>

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 次の瞬間、私の後頭部と肩口に鈍い衝撃が走った。
 振り返ると少年が数人、木の棒の様なものやナイフなどを持って私に襲い掛かったのだ!
 少年の一人が私のズボンポケットにある財布を引きぬこうとした。
 抵抗したのがいけなかったのかもしれない。
 ナイフを持った少年が私の腹にソレを突き刺した。
 心臓ではなかったが大きな血管を切った様だ。
 出血は止まりそうになかった。
 こんな真夜中では人も通らないだろう。
 私は地面に頬をつけ、先ほど植えたユリを見ていた。
 霞んで行く視界のその向こう。
 そう彼女がいつも声をかけてきた辺りで彼女が私を見つめながら涙しているような気がした……。


 おわり
     2002.10.23

№006