こんな気持ち
それは前日のこと。
私は格安ツアーに釣られて入ったサイトの伝言板で、いつも親しくしているある男性とカラオケに行く約束をしてしまった。
その時点では京ちゃんも、そのサイトで私との交信をしていたから、本来ならそんな所に書くべきではなかったのに、ほんとについうっかり……だった。
その人とは、以前一緒に飲みに行ったことも、カラオケに行ったこともあるし、そのことはとっくに京ちゃんにはきちんと話してあったので、まさかそれを見たからといって、そんな風にやきもちを妬くなんて思ってもみなかった。
が、同時にそれは、以前の京ちゃんではなくなっているということでもあった。
私はどうしたらいいんだろう?
決して京ちゃんを裏切ってはいない。
私が何をどう説明しようとしても、要は京ちゃんの心の問題なのだから、私にはどうすることもできない。
京ちゃんを信じて、ただじっと待つしかなかった。
そして、不安な気持ちを抱えたまま、仕事をするしかなかった。
待ちながら、京ちゃんの気持ちを考えて詩を書き、それを京ちゃんに送った。