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★風神雷神☆彡
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novelistID. 29402
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ハアちゃんはご近所の星☆

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【プウは強い】


ある台風の晩、出来事は起きた。

誰に対してもワンワン吠えて、吠えながらあとすだりして、
母親のハアに寄り添ってしまうプウ。

そんな気が弱いプウが、台風の晩、ある行動にでた。



降りしきる雨の中で母親のハアをしっかり守っていたのだ。



ハアは子犬のころ、一度買ってやった小屋が台風で飛ばされ、
無残に壊れていく姿をまあたりにし、それがトラウマとなって
しまったのか、小屋を嫌って入らなかった。

いや、ただ単にパン箱暮らしが気に入っていただけなのかも
しれない。

俺は台風の晩、そんなハアが心配になり、
雨合羽を着て覗きに行った。

すると、家の裏側の軒下の、ほんの少し雨を避けられる場所にハアがうずくまっている。
そして、その前にプウが立ちはだかって目をつぶり、雨風を受けてビショ濡れになって
ハアを守っていた。



『プウ!大丈夫だ!そこならハアは濡れないから!』



言葉が通じない犬に対し、いい大人の俺が雨風の中、大声だして。

今、思えば近所に恥ずかしい話だ。



でも、強く降りしきる雨の中で、ビショ濡れになって足を震わせハアを守るプウの姿が、

       
      あまりにせつなくて、


          あまりに愛おしくて


                 たまらなかった。