ハアちゃんはご近所の星☆
【ソプラノリコーダーとハアとプウ】
ある晴れた日曜日の朝、
近くのコンビニの駐車場で、真っ白なワイシャツの少年が
自転車にまたがり携帯メールを打っていた。
彼は、近所に住む少年で、
小学校の頃、毎日我が家の横を通って通学していた。
『いいなあ〜、彼女とメールしちゃって。
おじさんも彼女欲しいなあ〜。』
と、声をかけると
『えっ!?・・・あっ!・・・おはようございます!
ちっ、違うって!友達にメールしてたんだってば・・・。
っていうか、
おじさん、彼女作っちゃだめでしょって。』
う〜ん・・・・
彼も大人な会話に、
タイミングよく突っ込み入れられる歳になったかあ
と思いつつ・・・・
思えば数年前、
ランドセルを背負った少年が毎朝俺んちの横で、
ソプラノリコーダーを吹いていくのが日課だった。
少年の目の前で、ハアとプウの親子が並んで座り、
目を細め耳をたれて首をかしげ、
まるでビクターの犬のように聴いていた。
時おり、微妙にはずす音がなんとも新鮮だった。
彼は日に日に上達していった。
作品名:ハアちゃんはご近所の星☆ 作家名:★風神雷神☆彡