ハアちゃんはご近所の星☆
【ハアとの出会い】
1月10日、蛇口も凍る寒い夜だった。
夜中に電話が鳴った。
親父からの電話だった。
親父は震えたか細い声で
『ヤスか?・・・お父ちゃんだ・・・・・
ご・・・ごめん・・・ごめんな・・・
お父ちゃんな・・・
お母ちゃんに気づいてやれなくて・・・・・
ごめんな・・・ごめんな・・・。』
と、電話口で泣きくずれているようだった。
『どした?何があった?落ちつけよ。今行くから。
すぐ、そっちへ行くから。』
と、俺は言った。
親父は、
『もうダメなんだよ・・・もう冷たいんだ
・・・・お母ちゃん、冷たくなっちまってるんだよ
・・・ごめん。
本当にごめん・・・・ごめん・・・・。』
ただ、ひたすら俺に謝っている。
『わかったから。とにかく今行くから。』
と、言うと妻に
『おい、行くぞ。ジャンパー着ろ。』
と言って、外に出て3階から階段を駆け下り、
駐車場に向かった。
作品名:ハアちゃんはご近所の星☆ 作家名:★風神雷神☆彡