リレー小説 『暗黒と日記』・第一話
『夏休み』といえば、肝試し。
満場一致だった。
「じゃあ俺は蝋燭持ってくる」
「ボクはルートの確認でもしとこうかなぁ」
「馬鹿、それじゃつまんないだろ」
顔をしかめて、柿崎小唄(かきざきこうた)は言う。
メンバーは六人。
夜の学校に忍び込む、という至極ありきたりなもの。
正直僕は、乗り気じゃなかった。
幽霊が怖い、とかじゃなくて。単純に、こういう規律違反みたいなことは嫌だったから。
けれど、小唄にそれを言っても今のように嫌な顔をされるだけだろう。
つまり僕は、非暴力で閉じ込められた。
あとの三人にはメールで話をつけるらしい。
《中学生にもなって肝試しなんて》。
そんなふうに反対されることを望むばかりだ。
「それじゃ、少佐……メール、頼んだぞ」
と、《少佐》――日輪似(ひのわより)は、こくりと頷く。
「ボクが、二人にメールすればいいんだよね? 了解ッス」
その後、小唄と少佐はそれぞれ、バイトと塾があるとかで解散。
僕も一人、帰路に着いた。
満場一致だった。
「じゃあ俺は蝋燭持ってくる」
「ボクはルートの確認でもしとこうかなぁ」
「馬鹿、それじゃつまんないだろ」
顔をしかめて、柿崎小唄(かきざきこうた)は言う。
メンバーは六人。
夜の学校に忍び込む、という至極ありきたりなもの。
正直僕は、乗り気じゃなかった。
幽霊が怖い、とかじゃなくて。単純に、こういう規律違反みたいなことは嫌だったから。
けれど、小唄にそれを言っても今のように嫌な顔をされるだけだろう。
つまり僕は、非暴力で閉じ込められた。
あとの三人にはメールで話をつけるらしい。
《中学生にもなって肝試しなんて》。
そんなふうに反対されることを望むばかりだ。
「それじゃ、少佐……メール、頼んだぞ」
と、《少佐》――日輪似(ひのわより)は、こくりと頷く。
「ボクが、二人にメールすればいいんだよね? 了解ッス」
その後、小唄と少佐はそれぞれ、バイトと塾があるとかで解散。
僕も一人、帰路に着いた。
作品名:リレー小説 『暗黒と日記』・第一話 作家名:ダメイジェン