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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第六回 ・四】On泉

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「ドクダミの葉をよく洗って汁が出るまでよく揉んでソレをつけてください」
翌日見送りに起きだしてきた坂田爺に乾闥婆が言う
「本当に効くのか?」
京助が乾闥婆の肩に寄りかかりながら聞いた
「やって見るやって見ないはご本人の自由です」
乾闥婆がにっこりと笑った
「いや~…さんきゅさんきゅ これ俺の尻の穴も安泰だ」
坂田爺がハッハと笑って乾闥婆の肩をバシバシ叩いた
「…痛いんですが」
笑顔で言った乾闥婆だったがあからさまに嫌がっている様子がヒシヒシと伝わってくる
「深弦!!」
坂田爺が坂田婆と話していた坂田を呼んだ
「いいか!今回はオジャンになってまったが…俺は諦めたわけでねぇからな!」
そう言って坂田爺が笑う
「…また来てくれな」
坂田爺が乾闥婆の頭をクシャクシャと撫でて坂田の方に歩いていく
「…早くよくなるといいな坂田の爺さんの痔」
京助が笑をこらえている様子で言った
「ドクダミは結構効きますから」
乾闥婆がさらッと言う
「お前…何でもできんだな」
京助が言うと乾闥婆が首を振った
「…僕が一番したいことは僕には絶対できないことですから」
いつもの同じ様な笑顔で言った乾闥婆だったがどこか悲しそうだった
「おーぃ!!!! 京助ー!! 出発すんぞー!!」
中島が京助に向かって叫んだ
「じゃぁ僕はそろそろ迦楼羅連れて先に戻りますね」
乾闥婆が旅館の方に向って歩き出した
「…もしかしてまた風呂はいってたのか?;」
乾闥婆の後姿を見ながら京助が呟いた