【第六回 ・四】On泉
「駄目ッたら駄目ッ!!;」
少し渋めの揃いの浴衣を着た3馬鹿と京助が必死で宥めている相手は慧喜
「何でだよッ!!」
「きゃー! えきっちゃん! 前! 前ッ!!;」
中島に後ろから押さえられジタバタする慧喜の浴衣の前を南が慌てて自分の着ていた上着で隠す
「俺も悠助と一緒に入るッ!!」
「アカ--------------ン!!;」
赤と紺色の暖簾にそれぞれ【姫】と【殿】という文字が書かれているその前でかれこれ10分は大騒ぎが続いている
「おーれーもー!!」
どうやら男湯に悠助と共に入りたがっている慧喜を止めようとしているらしい
「慧喜さん…;」
どうしていいのかわからない悠助が同じくどうしていいのかわからずただ3馬鹿と京助の活躍を見学している緊那羅の横で困った顔をしている
「だから!! 悠助も俺らも男で!! お前は一応女だから駄目なんだってばッ!!;」
タオルを首にかけた京助が怒鳴る
「一緒に入るッ!!」
負けじと慧喜も怒鳴り返す
「駄目だってーのッ!!;」
坂田と京助がハモって言う
「や---------だ--------------ッ!!」
慧喜が暴れるたびに浴衣が乱れていく
「えきっちゃーん; 俺らとしても一緒に入るのは心の中では万々歳なんだけどさー;」
南が中島に手を貸して一緒になって慧喜を押さえる
「…悠助がそっちの方にはいればいいんじゃないんだっちゃ?」
緊那羅が何気に言った一言に一同ピタッと動きを止めた
「え?」
悠助がきょとんとして自分を指差した
「…いいなぁ…って思ってるだろ」
棚の中の青いカゴに脱いだ浴衣を入れながら中島が言うと緊那羅以外が頷く
「俺サァ…銭湯の番台に一回でいいから座ってみたいんだよねぇ…」
南が言うとまたも緊那羅以外が頷いた
「男の子ですからね」
京助が言うとやっぱり緊那羅以外が頷く
「何でもできる証拠の膨らみは憧れですよ、うん」
坂田が髪をいつもより高めのところで括るとタオルを手に取った
「…どうした緊那羅?」
坂田の行動を見ていた緊那羅に京助が声を掛けた
「私も髪結いなおした方いいっちゃ?」
自分の髪を引っ張って緊那羅が聞く
「湯船につかないくらいにあげた方いいかもだよね」
南が言うと緊那羅が髪を解きいつものようにポニーテールを作った後それを団子に結いなおした
「…ラムちゃんうなじきれいだぁね…」
南がボソッと言う
「中島は相変わらずだなそのスネ毛」
そして中島の足を見てまたも南がボソッと言う
「スネ毛があってなんぼだろう男は」
パーンッ と自分の足を叩いて中島が言う
「いやお前は濃すぎ」
京助が突っ込む
「蟻作れ蟻」
坂田がしゃがんで中島のスネ毛に蟻を作り出すと南も反対の足に蟻を作り出した
「あッ!! 馬鹿やめろって!!; 結構痛ぇんだからよッ!;」
両足を押さえられた中島が騒ぐ
「こんだけ濃いスネ毛みたらやりたくなるってやっぱ」
京助も南の方に一緒になって蟻を作り始めた
「…風邪引くっちゃよ?;」
緊那羅がその光景を見て小さく言った
少し渋めの揃いの浴衣を着た3馬鹿と京助が必死で宥めている相手は慧喜
「何でだよッ!!」
「きゃー! えきっちゃん! 前! 前ッ!!;」
中島に後ろから押さえられジタバタする慧喜の浴衣の前を南が慌てて自分の着ていた上着で隠す
「俺も悠助と一緒に入るッ!!」
「アカ--------------ン!!;」
赤と紺色の暖簾にそれぞれ【姫】と【殿】という文字が書かれているその前でかれこれ10分は大騒ぎが続いている
「おーれーもー!!」
どうやら男湯に悠助と共に入りたがっている慧喜を止めようとしているらしい
「慧喜さん…;」
どうしていいのかわからない悠助が同じくどうしていいのかわからずただ3馬鹿と京助の活躍を見学している緊那羅の横で困った顔をしている
「だから!! 悠助も俺らも男で!! お前は一応女だから駄目なんだってばッ!!;」
タオルを首にかけた京助が怒鳴る
「一緒に入るッ!!」
負けじと慧喜も怒鳴り返す
「駄目だってーのッ!!;」
坂田と京助がハモって言う
「や---------だ--------------ッ!!」
慧喜が暴れるたびに浴衣が乱れていく
「えきっちゃーん; 俺らとしても一緒に入るのは心の中では万々歳なんだけどさー;」
南が中島に手を貸して一緒になって慧喜を押さえる
「…悠助がそっちの方にはいればいいんじゃないんだっちゃ?」
緊那羅が何気に言った一言に一同ピタッと動きを止めた
「え?」
悠助がきょとんとして自分を指差した
「…いいなぁ…って思ってるだろ」
棚の中の青いカゴに脱いだ浴衣を入れながら中島が言うと緊那羅以外が頷く
「俺サァ…銭湯の番台に一回でいいから座ってみたいんだよねぇ…」
南が言うとまたも緊那羅以外が頷いた
「男の子ですからね」
京助が言うとやっぱり緊那羅以外が頷く
「何でもできる証拠の膨らみは憧れですよ、うん」
坂田が髪をいつもより高めのところで括るとタオルを手に取った
「…どうした緊那羅?」
坂田の行動を見ていた緊那羅に京助が声を掛けた
「私も髪結いなおした方いいっちゃ?」
自分の髪を引っ張って緊那羅が聞く
「湯船につかないくらいにあげた方いいかもだよね」
南が言うと緊那羅が髪を解きいつものようにポニーテールを作った後それを団子に結いなおした
「…ラムちゃんうなじきれいだぁね…」
南がボソッと言う
「中島は相変わらずだなそのスネ毛」
そして中島の足を見てまたも南がボソッと言う
「スネ毛があってなんぼだろう男は」
パーンッ と自分の足を叩いて中島が言う
「いやお前は濃すぎ」
京助が突っ込む
「蟻作れ蟻」
坂田がしゃがんで中島のスネ毛に蟻を作り出すと南も反対の足に蟻を作り出した
「あッ!! 馬鹿やめろって!!; 結構痛ぇんだからよッ!;」
両足を押さえられた中島が騒ぐ
「こんだけ濃いスネ毛みたらやりたくなるってやっぱ」
京助も南の方に一緒になって蟻を作り始めた
「…風邪引くっちゃよ?;」
緊那羅がその光景を見て小さく言った
作品名:【第六回 ・四】On泉 作家名:島原あゆむ