小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

表と裏の狭間には 二話―裏側との邂逅―

INDEX|3ページ/3ページ|

前のページ
 

「………チッ。礼慈、そっちは終わった?」
「……今終わりました。そちらは?」
「始末書だってよ、あのジジィ。そっちの紫苑くんは、仲間に引き入れるのが望ましいんだって。」
「……そうですか。では、紫苑さん、僕たちの仲間になる気はありませんか?」
は?お前らの仲間に?
「……ええ、そうです。ぼくたちの仲間になって、非合法組織を駆逐しないかと誘っているのです。」
………断ったら死ぬんだろうなぁ。
「あたしたちの仲間になれば色々と特典がつくわよ。銃を撃てるし、警察に捕まっても罪にならずに済むし、お金ももらえるわよ。」
「でもその代償として、武器を取って命がけで戦わなきゃならないんだろ?」
「そうよ。」
楓さんは、あっさりと首肯した。
従うしか、ないんだろうか。
「………好きにしてくれ。」
俺がそういうと、何故かその場にいた全員が、ほっとした表情になった。
「楓ゆり。ゆりって呼んで。……ゆりっぺって呼んだら殺すわよ。」
この人もあのアニメを見てたんだろうか。
「宵宮理子。理子でいいよ。」
「星砂耀。呼ぶときは耀でいいの。」
三人とも握手を求めるように手を差し出してきたので、手を握る。
「僕は輝。輝って呼んで。」
「オレは煌だ。よろしくな。」
「……ぼくは蘭崎礼慈。改めて、よろしく。」
そして差し出された手を握りながら、俺は思った。
………これ、絶対雫には言えないよなぁ。

続く