WHITE BOOK
(防御の方法は分かった。あとはどうやって相手を1人にするか、それとどうやって攻撃するかだね。おびき寄せる方法は、私を捜しにきた1人をこの部屋の前で待つのが一番普通だと思うけど。)
《それで大丈夫でしょう。攻撃方法は純粋火炎でいいと思います。》
(そういや物は壊せないんだっけ。)
《はい、効果があるのは精神のみです。ただ、今度の相手は動きますので、「シュート」では確実性に欠けます。少し魔力に無駄は出ますが、安全策をとりましょう。ペン先を相手のほうに向けて、「ブラスト」の型式で発動してください。》
(ブラスト?)
《「シュート」は直線状に発射しますが、「ブラスト」はペン先から円錐状に放射されます。有効距離は「シュート」の10mと比べると5mに落ちますが、広い範囲を対象にできます。》
型式はこれで3つ目。シュートと比べると、実践向きの型式だろう。
(それだったら、部屋の角に立って体格にペン先向けたら、部屋のほとんどが効果範囲だね。)
《そうなりますね。》
物質を破壊する力があれば大惨事だが、純粋火炎にはそれがないので安心だろう。ブラストの型式も、効果範囲と一緒に頭に叩き込む。
興味があることに関しては、一度覚えたら二度と忘れない自信があった。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ