WHITE BOOK
無言で言葉が通じると分かり、想楽は安心した。1人では乗り越えられないことも、2人ならなんとかなりそうなものである。
しばらく思考と光のやり取りで、この状況を打開するための作戦を立てることにした。
(相手は3人――epochの人だろうし、たぶんだけど戦いにも慣れてる。対する私は、実戦の経験はなし。どうすればいいだろう?)
《勝機を見出せるのは、想楽様という異世界の民や我という力が、この世界に存在しなかった未知なるものであるということでしょうか。》
(じゃあエリカをうまく使いこなすことができれば、もしかしたらということもあるわけだね。)
《その通りです。知識にない力ほど恐怖に感じるものはありませんから。》
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ