WHITE BOOK
「基本的に、型式は1人につき2種類しか使えないんだ。型式は全部で6種類あるよ。」
歩み寄ってきながらソアラが言った。鼓動の高鳴りが収まらないまま、質問を返す。
「具現と、影響か。あと4つは?」
「あとは衝撃波を発生させる『波動』、傷を癒したりする『再生』、身を護るための『守護』、その属性のものを自在に操る『操作』の4つ。旅をしていたら、何度も見る機会はあると思うよ。」
ソアラの2種類の魔法と共に、その言葉も覚えておく。これから先、このような感動に何度も出会えるとなると、想楽は少女時代に戻ったかのようにわくわくしていた。
「よっし、じゃあ次は想楽の番だよ。」
言われて想楽は立ち上がり、ソアラが立っていた部屋の中央に歩み寄る。
「えーと、どうすればいいんだろう?」
そして、ずっと抱えていた白本を開いた。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ