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アリス・スターズ
アリス・スターズ
novelistID. 204
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WHITE BOOK

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 サリアはエリザの実の娘。だからと言って、エランドとして不利になることを、スターシーカーのトップに伝えるのはどういうことだろうか。それが、エリザがサリアにかけた暗示なのだろうか。
 心の中での情報整理を終え、言った。
「サリアさんにかけられた暗示って、そんなに強いものなんですね。」
「暗示のことは聞いていたか。」
「はい、かけられてるって事実だけは。」
 後ろでセイファーがまた固まっているのは見なくても分かる。ソアラも、まさかエランドであるサリアが――暗示をかけられているとはいえ――そんなことをすると思っていなかったようだ。
 その様子を見て、嵐はアシンメトリーになっているうち、長い右側の髪を軽く触った。
「――“自を染める白、他を染める黒”という言葉がある。」
 それは今までに聞いたことのない文だった。想楽もセイファーも、なぜかソアラまでも首をかしげて、続きに耳を傾ける。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ