WHITE BOOK
フリーテアハート地区を横断し、共団があるというシャインナルリア地区に入る。リバティアホウプ地区を出発してから、すでに2時間が経とうとしていた。
車は白い壁の建物の横にある駐車場で停まる。
「お疲れ様です。着きましたよ。」
シートベルトを外し――セイファーは外し方も分からないらしく、またソアラに聞いていた――5人は車を降りた。もう辺りはすっかり暗く、夜空にはこれでもかと言う程の星が輝いている。その中でも2つ、白い光の際立つ星がこの地区の名の由来となったナル星とルリア星だろう。
《我はそこまで詳しくは知りませんが、ナル星は双子星のようです。もう1つの星はナル星の輝きに隠れているのだと思われます。》
エリカに説明を求めると、このような解説が返ってきた。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ