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　何がよかったのだろう。疑問は浮かぶが、想楽はいてもたってもいられない。
「心の準備なら、いつでもできてる。」
　そして、美姫の方を向く。美姫は先程の驚愕の表情から抜け出せないでいた。
「美姫も、行くよね？」
　問われた美姫はようやく硬直を解き、瞬く間に表情を驚愕から感激に変えた。
「もっちろんじゃない！」

「ということなんだけど、美姫も連れて行けるよね？」
　本は青い矢印でそれに答える。
《連れて行きたい方がいらっしゃる場合は、呪文を唱えるときに半径１ｍ以内にいてください。なお、連れて行けるのは１人までですので、注意してくださいね。》
「呪文、だって。」
　いよいよそれらしくなったね、と美姫。想楽は笑顔で美姫にうなずく。