WHITE BOOK
種族は大きく分けて4種類。妖精、エルフ、精霊、そして天精。詳しくはよく分からないが、いわゆる想楽が知る人間に一番近いのが、天の惑星の人口のおよそ8割を占める妖精らしい。セイファーも妖精だ。
その中でも500年に一度、4人同時に、誰よりも聖なる力を持った「紋章の聖者」と呼ばれる特別な妖精が生まれる。それぞれ愛、勇気、希望、光の力を持って生まれてくる紋章の聖者のうち、セイファーは希望の力を持つ「誓願の聖者」だ。
その証明として浮かび上がっている紋章も、実際に見せてもらった。胸部から腹部にかけて、2つの四角と星を組み合わせた紋章が確かにそこに存在していた。
ただ、紋章の聖者がその強大な力で具体的に何をするのかは、セイファーは何も語らなかった。特殊な存在というのは苦労するんですよ、と曖昧な言葉だけで終わらせてしまったからだ。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ