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第二章 第一話 若林源五郎の出兵

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「母ちゃんただいま~。」
僕こと若林源五郎は住之江第一中学校に通う学徒だ。
お国のために戦う兵隊さんの為に今日も学校でたくさん鍛錬したんだ。
友達と他愛もない話をして家に帰ってきたら母ちゃんは泣いてた。
「母ちゃん?どうしたの・・・・あ!赤紙だ!!」
「なんであんたが・・・たった一人の子供なのに」
「何言ってんだよ、母ちゃん。天皇陛下万歳!」
僕はもう大はしゃぎしたんだ。
町内を走りながら赤紙を見せびらかした。
所々で祝福の声が聞こえて僕は一気に英雄気分になったんだ。

翌日、学校に行くと友達がワッと僕の周りに寄ってきた。
「源五郎、お前兵隊さんの仲間入りだって?!いいなぁ。」
「どこの部隊なの?」
「剣術部隊だって。ほら、飯田の兄ちゃんがいた所だよ。」
「飯田の兄ちゃんは敵兵に向かって勇敢な死を遂げたんだよな・・・・源五郎、飯田の兄ちゃんの仇も討って、頑張ってこいよ!」
「あぁ!僕、立派に戦ってくるよ。」
そして教室へ入り授業へと入った。
「皆ももう知ってると思うが我が教室から一人の皇軍が出た。若林源五郎君。前に出なさい。」
「僕は剣術部隊に所属します。7日後には外国の戦地へと行き、天皇陛下のために戦い一人でも多くの憎き連合軍をやっつけてきます。」
と言ったら拍手が沸き起こった。
この学校からなんと僕を含めて20人でることになったそうだ。