小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【第四回・参】恋のタコヤキ合戦

INDEX|17ページ/17ページ|

前のページ
 

「いや~ぁ…青春でしたな!!」
坂田が伸びをしてしみじみと言った
「焼肉は逃したけどな」
その横で愛車【にぼし】を押しながら南が言うと
「お前らだって」
京助が突っ込んだ
「屋台部門の優勝がまさか取り消し食らうとはな~;…まぁ売り上げの半分以上があれの分だったし…仕方ないけどさ」
はぁと溜息をついて京助が言うと坂田が頷いた
【あれ】とはタコヤキ大食い勝負のことであまりにも馬鹿騒ぎをしたために売り上げ的には優勝だったにもかかわらず2年3組の屋台部門は失格となってしまった
「いい線いってたんだけどなぁ…坂田組のおかげで」
中島が坂田の肩を叩いた
2組の飲茶喫茶は売り上げ第三位だったらしい
「露出が足りなかったんかなぁ…」
南が遠い目をして言うと
「いやたぶんソレは関係ない」
三人がハモって言った
「…お!! ユキムシ!!」
京助がふわふわと飛び回る綿毛に包まれたような小さな虫を見つけた
「冬ですナァ…」
坂田がユキムシを目で追いかけて言うと京助が勢いよくくしゃみをした
「っだ! 汚ったねッ!!;」
三人が京助から離れる
「今のでユキムシどっかいっちゃいましたがな;」
中島がユキムシを探してキョロキョロする
「また出てくるって; あとはもう冬待つだけだし」
ズビーッと鼻を啜りながら京助が言う
「…その前に中間テストですよー…」
南のその一言で固まった三人に冷たくなった夕暮れの風が吹き付けた