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うそだったんです。

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それで俺は、いたたまれなくなって堀内に背中を向けて走り出していた。スタンディングスタートで全速力を出すのは高校のときの校内体育大会で出た1500メートル走以来だなーと具体的なことを考えながら、思いっきり早く。先輩、と鋭い声が俺の背中に突き刺さるのからすら逃げるくらいのスピードでっていうか思いっきり聞こえてるごめん、とりあえず先延ばしにしたくて逃げる。中学高校と陸上部だった俺についてこれるわけもない堀内があのだいだいにひかる街灯の下で立ち尽くしているだろうことからも目を逸らして。冷たい風が目に沁みた。

作品名:うそだったんです。 作家名:シキ