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剣道部と風に揺れる相思花

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絵美先輩がスポーツドリンクの中に



顔半分突っ込んで、寝ていた。

「いや、どうしようって言われても・・・もう何やってるんだこの人。」
そもそもスポーツドリンクの中に顔突っ込んだまま寝てるというのが意味がわからない。
ますます謎だ。この人。えら呼吸か?
とりあえず起こしてみる。

「絵美先輩!何寝てるんですか?起きてください!」
「絵美ー、起きて!」

……起きない。もうこうなったらっ!
「ロブスター起きろ!!」

「ロブスターじゃないっ。」

やっぱり起きた。
上体を起こして、大欠伸した絵美先輩に問いかける。

「いくら暑くても、あの寝方は無いでしょ。」

ヒゥウウーと秋風が吹き抜けていく。
ぐしょ濡れの絵美先輩の顔が、
火を通されたロブスターのように、

またあの庭園の相思花のように赤くなった。