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鴉2 「貴方の絶対の見方S×M」

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40半ばかそれ以下か、年齢不詳の男は口元を歪ませながらビルの中に入っていった。
整った顔はふざけた笑顔を貼り付けて、こげ茶の若々しい髪を揺らして歩く男はまるで
絵本の中にいるピエロの様。死体を踏みながら鼻で陽気に歌を奏でる。
事務所の中に入ってあらまぁと気の抜けた声を出した。

「どいつもこいつも死にやがった。」

ソファに横たわる田島の上に腰を下ろすと煙草を咥えて鼻歌の続きが室内に響く。

「・・・う、ぅう。」


おや?と鼻歌を歌った男が首をかしげると、
死んでいたかと思っていた男が少し身体を動かした。
にっこりと鼻歌の男は笑うと、少し遅れて来た部下に息をしている男を運ばせた。


ベンツの後部座席に男を放り込むと、部下が運転席へ鼻歌の男は助手席に乗り込んだ。


「主、この男どうするんですか?」

「んーそりゃぁ拾ったからには飼うんじゃない?」



そして朝日を背にピエロは笑う。