【第三回・弐】玉。
「…驚かないのか」
京助が3馬鹿に聞いた
「…今更…」
3馬鹿が口をそろえた
「動いて話す向日葵に口から火を吐くテンちゃん、だっちゃラムちゃん、最強飼い主…こんだけ色々ありましたから」
中島が指折り言った
「これ以上何に驚けと」
南が京助の頭に顎を乗せて聞く
「実は俺ムガムッチョ星人だったんだ」
京助が言った
「うわーそりゃぁびっくりだー」
坂田が棒読みの言葉でわざとらしく驚くと4人そろって笑い出す
「ヒマ子さん起こしてやらないとな」
京助が立ち上がると3馬鹿も庭に裸足で降り倒れているヒマ子の周りに集まった
ヒマ子を起こしてこぼれた土を手で掬い入れそこに悠助が【宝珠】を埋めた
「…何も起こらないっちゃね」
緊那羅がヒマ子を突付いた
「…ヒマ子さん…」
悠助の眉毛が下がってきた
「よし! こうなったら最終手段だ!京助!」
中島が勢いよく立ち上がり京助を指差した
「…嫌な予感がするんですけども」
京助が中島を見上げ嫌そうな顔をする
「目覚めのキスだ-------ッ!!」
中島が叫んだ
「やるか-------ッ!!!;」
京助が拒否の大声を負けじと張り上げたが3馬鹿に押さえつけられたのと悠助のお願いの眼差しに負けて半泣き半怒りの顔でヒマ子にキスをした
するとなんということでしょう!
葉がピクリと動きヒマ子が目を開けた
「ヒマ子さんっ!!」
悠助がヒマ子に抱きつくと歓声が上がる
「私…一体何が…?」
悠助に抱きしめられきょとんとしているヒマ子
「…愛の力は偉大だな」
坂田が白くなっている京助の肩を叩いた
「愛は地球を救う…か…」
中島が同じく京助の肩を叩くと京助がパタリと倒れた