一途な嘘つきの末路
「あっ。」
「太陽(うずひ)?どうしたの?」
俺が急に声を上げると、隣を歩いていた女子が首を傾げる。
その瞬間、微かにふんわりと甘い香りがして思わず照れた。
これは恋だろうか。
そんなこと思った瞬間、ふいにアイツの顔が頭を過ぎる。
すっごく綺麗で、可愛い。
そんなアイツの笑顔が…。
それ思い出したら、身体ん中の何かが切れる音がした。
やっぱり俺、アイツのこと好きだ。
告らないまま終わるなんてしたくない。
どうせ、終わるならアイツの心が聞きたい。
思った時には体が勝手に動いてた。
女子には「悪い、用事あった。」なんて言って、そのまま来た道を戻る。
アイツ…まだいるかな?
俺の気持ち伝えてないんだ。
居てくれよ、命。
そんで、学校について、そのまま走って教室に向かっていたら。
ふいに声が聞こえた、アイツの、泣いてる声。
なにかあったのかと思って思いっきり戸を開けた。
そしたらすっげー驚いて目の周り真っ赤にしながら泣いてるお前がいた。