小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ファントム・ローズ

INDEX|26ページ/43ページ|

次のページ前のページ
 

 アスカの姿と記憶を持っているなら、やっぱりそれはアスカなんだ。だから僕はこのアスカを敵としては見れない。
「危ない!」
 突然ファントム・ローズが叫んだ。
 僕は真後ろから殺気を感じた。
 鞭が宙を跳ねた。
「ギャア!」
 後ろから悲鳴が聞こえた。
 すぐに振り向くと、すでにアスカの姿はなく、白い仮面のファントム・ミラーがいた。
 ファントム・ローズが追撃する。
 薔薇の香りが辺りを満たす。
 次の瞬間、目が潰れるかと思うほどの閃光が放たれた。
 目が見えない。
 気配がする。
「逃げられた」
 その声は……ファントム・ローズだろうか?
 逃げられたってことは、ファントム・ミラーにってことに決まってる。
 まだ目がチカチカするけど、だんだんと視界が戻ってきた。
 目の中にファントム・ミラーの人影が残像みたいに残ったままだ。瞬きするたびに見える。
 ファントム・ミラーがいなくなったんなら、僕は渚のところに行かなきゃ!
 ふと周りを見渡すとファントム・ローズの姿もいつの間にかなくなっていた。
 薔薇の残り香だけが漂っていた。