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CROSS 第2話 『9番目の異次元ステーションでの災難』

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「……そうか」

 少佐は静かにそう言った。
「部屋で休んだらどうです?」
「……大丈夫だよ。椿。こんなことは初めてじゃないから」
 少佐がそう言い終わったとき、エレベーターはブリッジに着いた。
電子音とともにドアが開き、ブリッジにいた全員が、2人に向かっ
て敬礼をした。ヘーゲル、ウィル、ガリアも敬礼をしていた。全員
が心配そうな顔をしていた。

 それを見た少佐は、少し下を向いたあと、静かに自分の席である
指揮官席に座った。その時も、少佐は疲れた表情をしていたが、す
ぐにいつもの表情に戻った。ブリッジにいた全員も少佐の表情に安
心したのか、いつもの表情に戻った。
 だが、椿には、少佐が無理をしているとわかっていた。

 それでも少佐は、
「司令部に向かって、最高ワープ速度で航行せよ」
と、静かに命令を出した。それは彼の仕事だ。
「了解」
ガリアが静かにそれに答え、目の前の機械を操作する。



 そして、少佐たちを乗せた特務艦は最大ワープ速度で発進した。
艦がいた場所には、ステーションや生物の残骸が残された……。