小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

CROSS 第2話 『9番目の異次元ステーションでの災難』

INDEX|24ページ/30ページ|

次のページ前のページ
 


 そして次の瞬間、置いていた右手が青く光り始めたかと思うと、
制御盤から大きな電子音が発せられた。その音に、悪魔と何も知ら
ない2人の隊員はビックリした。その電子音のあと、今度は天井か
ら機械音が聞こえ出した。悪魔は、怪訝そうな顔でみぎてをが青く
光り続けている少佐を見ていた。すこしして、機械音は止んだ。

   ビー!! ガコン!!

 いきなり大きな電子音とともに、悪魔が立ちふさがっていた位置
の天井が高速で下がった。それは、緊急時に使用される隔壁であっ
た。高速で下がった隔壁は、見事、悪魔の頭を直撃した。直撃を受
けた悪魔は、頭を6本の手で押さえ、しゃがみこんでしまった。相
当痛かったようだ。隔壁は、上に上がり、元の場所に収納された。
「今だ! 椿!」
 少佐のこの声と同時に、椿はバラ色に輝く包丁を手に、しゃがみ
こんでいる悪魔に向かって駆け出した。そして、悪魔のすぐ前まで
来ると、悪魔に向かってジャンプした。

「……ていっ!!!」
 彼女の声と同時に、彼女は包丁を悪魔の顔面に突き刺した。包丁
は頭部を貫通し、刃先が後頭部に登場した。ちょうど、分隊長が殺
られたときのような感じだった。悪魔は、悲鳴一つ上げずに、でか
い腹を上にして仰向けに倒れた。即死のようだ。
 椿は、笑顔で突き刺さっている包丁を乱暴に引き抜いた。

「さあ、もう時間が無い。いそごう!」
 少佐は、そう言いながら走り出した。彼の右手は元の状態に戻り
つつあった。2人の隊員は、何が起こったのか理解できない様子だ
ったが、すぐに走り出した。椿は、ニコニコしながら走っていた。
4人とも、倒れている悪魔を思い切り踏んづけて通過した。