3等星と七つ星
あの日から、たぶん一ヶ月は過ぎた
春がいなくなって、もうだいぶ経って
それでも、毎日あの丘へ行って星を眺めている
「やっぱり、1人は寂しいや」
引っ越してからすぐに、春から手紙が来ていた
『梓へ
都会はぜんぜん星が見えなくてつまらないよ。
北斗七星のメグレスも中々見当たらないんだ。
よくこんなところで梓は暮らしてたね。
そういえば、ちゃんと毎日丘に行ってる?
ぼくの代わりに星の観測しておいてね。
今度帰ったときにしてなかったら怒るから
ぼくも頑張るから、梓も頑張ってね。
春より』
「この調子じゃ、ほんとに早く帰ってくるかな」
丘の上の小さな少年との小さな約束
果たされるのはきっと、きっとすぐ