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看護師の不思議な体験談 其の十八 『看護士のM君』

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看護師の不思議な体験談 其の十八『看護士のM君』


 
 数年前から『看護婦』から『看護師』に名称が代わりました。
 ややこしいのですが、『看護師』の中でも男性の場合は『看護士』になります。男性看護士の数も増え、学校や病院の受け入れもスムーズになってきたのではないかと思います。
 うちの病院にも、毎年看護士さんは採用となっていますが、患者さんへの浸透はまだまだで、しょっちゅう医師に間違われているのが現状です。



「かっこいいナースマンなんて、ドラマの中だけだね」
 そう言う先輩の視線の先には、うちの病棟のムードメーカー的存在であるI君がいた。
 丸っこい体の割にはちょこまかと機敏に動き回っている。
「他の病棟も似たようなもんよ。毎年期待してるんだけど。」
「あ、でも今度、オペ室のM君がうちの病棟に異動ですよ。」
「マジで?M君が唯一、まともに見えるよね。」
 先輩たちとそんな話で、キャッキャと盛り上がっていると、遠くから『無駄口たたいてないで、仕事しろ』とシチョウが目で訴えてきた。
「さあ、お仕事、お仕事。」
 素知らぬ顔で散らばる私たち。

「本日からよろしくお願いします。」
 噂のM君が病棟に配属される日が来た。
 今まで手術室で申し送りをする時しか話す機会がなかったM君。
 まだ初々しさの残る3年目。身長180センチ越えのがっしりした体格。顔はホント普通なのだけど、その体型によって2倍増しで格好良く見えるというか。まわりがイケてない男性ばかりなので(おっと失礼)、一人目立って見えていた。