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ラベンダー
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novelistID. 16841
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銀髪のアルシェ(外伝)~紅い目の悪魔Ⅱ

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ザリアベルはスプーンを持ち上げたまま、圭一を見つめた。だが、その目は青い。怒っているわけではないようである。

「俺はアルシェと違って、姿を変える事はできないんだ。」
「!!」

圭一が目を見張った。浅野も驚いて言った。

「…それは、大悪魔(アークデビル)のザリアベルでも…ですか?」
「俺だから許されないんだ。背負った罪が重すぎてね。変わりたくても変われないんだ。」
「ごめんなさい。」

圭一がうつむいて言った。浅野はその圭一の隣で、神妙な表情をしてザリアベルを見ている。
ザリアベルは、皿の中の麻婆豆腐をすべて食べ終わると、そばにあった布巾で口を拭いた。

「ごちそうさま。」

そう言って、立ち上がった。

「!…ザリアベルさん…」

圭一も立ち上がり、玄関に向かうザリアベルを追った。浅野も圭一と一緒に玄関に向かう。
ザリアベルは、ドアに手を掛け玄関を出ようとしたが、ふと動きを止めて言った。

「イリュージョンショーの方は考えておく。」

ザリアベルはそう言うと、玄関を出て行った。
圭一と浅野は目を見張り、笑顔を見合わせた。

(終)