あたしとリツコの徒然草
ゆるしてほしい
あたしはいつも、死にたい。と思うのと同時に、死にたくない。と思う。
そして時々、死ななくては。と思う。
生きる目的なんてない。価値もない。
毎日がただ闇雲に過ぎ去ってゆく惰性の中で、目に見えない焦燥ばかりがあたしを取り巻いている。
生命保険は1200万。あたしの命よりもそのほうが何倍も役に立つ、なんて。
それはきっと、ひねくれた、独りよがりの自傷なのだけれど。
あたしは。
死にたい。のか、
死にたくない。のか。
リツコが言った。
「答えが出るまで、生きてて良いよ」
なんだか、許された気がした。
作品名:あたしとリツコの徒然草 作家名:ハル