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看護師の不思議な体験談 其の十五

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 今日は21時が定時の長勤務日。時計を見ると22時。
(よし、もう帰ろう。)
 業務は終わっていたのだけど、委員会の仕事や勉強会の資料などを作成していた。
 階段を降り、更衣室へ。更衣室は地下にあるのだが、夜は小さなダウンライトしかないので、廊下はほぼ真っ暗。手探り状態で更衣室へ向かう。
(いつも思うけど、節電する場所間違えてると思う…。)
 更衣室にたどりつくが、ふと見ると廊下の突き当たりから一筋の光が漏れている。そこは遺体安置所となっている場所である。
微かに線香の香りがただよっている事に気付いた。
(あ、もしかしたら、今日の解剖のご遺体かな…。)
 私は手を合わせ、一礼した。
(今日はありがとうございました。お疲れ様でした。ごゆっくりお休み下さい。)
 顔を上げると、オレンジのダウンライトがチカチカと点滅していた。
(返事、してくれたのかな。…まさかね。)
 そんなことを考えながら、今日の疲れを癒すため、家へと帰るのだった。