BAM
第一話『えふ』
やあみんな、帳だよ。お久だね。
元気していた…いろいろあったから元気がない人もいるかもだね。
そんな時は音楽を聴くといいみたいよ。
亜っちゃんなんか毎日音楽聴いて癒し癒しって念仏のように呟いているよ。
でも、帳は元気がないのだよ。
実はあの日以来、このラブホ…客足が低迷気味。
ってか、ヤバ気。否、潰れる。
ってかもう閉めているし…改装しているし…
門前さんは?常連さんはぁ~?
表をぶらぶらしているラブホ【Night fall】オーナー闇乃亜希こと亜っちゃんの肩に飛び乗った帳は、
ちょっと、どうなってんのさぁ~って訴えながら、恋人募集中なアラフォー男のポニーテール頭を思いっ切り猫パンチしてみた。
反応の鈍い亜っちゃんは暫くして、改装後のナイトフォールビルを見上げながらこう呟いた。
「まっ、なんだ。時勢の流れってやつだ」
時勢って…流れって…門前さん、教えてくれろ!
「フガフガするなって帳。あれ、見てみな」
ん、何。亜っちゃんの目線をたどると表玄関の上に新たな看板が…
【BAM】そして、小さな文字でアパート。
えっ、え~、アパートにしちゃったの何でよ。
住人は居るの、こんな状況で大丈夫なの。
「ふふふっ、募集かけたら結構な数の入居者が居てさ。今日はその入居者第一号が来るはずだ」
えっ、もう誰か入居するの?
展開早過ぎな気がするけど。
と言う事で新たに書き直した【BAM】スタートです。
第一話【えふ】第一住人+α。
ご覧下さいましな。