頑張ってる理由
こんなに涙もろくなったのは、何でだろう。
「ごめんね。ありがとう。」
ああ、明日からも頑張ろう。
何のために働いているのか、何のために頑張っているのか、なんて考えるのが馬鹿馬鹿しくなった。理由は分かりきっている。
すべては子どもたちのためなのだ。
二人をぎゅうっと強く抱きしめ、泣きながら笑った。
「ありがとう、大好きよ!」
すると、二人も泣きながら、ニーッと白い歯を見せて笑った。
「千恵もしゅき!」
「竜輝も!」
私が泣くと子どもも泣く。私が笑うと、一緒に笑ってくれる。
じゃあ、私は笑っていなくちゃ。
3人で泣き笑いしながら抱きしめあっている。そんな時に限って、夫が帰って来た。
(あ、絶対馬鹿にされる)
そう思った瞬間、夫も真剣な表情で輪に交じってきた。
「なんか、よう分からんけど。わしもみんなのこと大好きじゃけえ。」
思わず吹き出してしまった。
平凡だけれど、これ以上ない幸せ。この幸せがずっとずっと続きますように!