むべやまかぜを 風雲エターナルラブ編4
恭介「……」
あかり「なんでみんなもっと……素直に生きられないのかなぁ」
恭介「……」
あかりは素直に生きている。
素直すぎる。それは……多分強いからなんだ。
自分が正しいと思っている。いつでも正しいと。間違ったときには謝れば絶対にみんな自分を許してくれるんだっていう確信があるから。
でも、この世界に生きている人は、みんながみんなそうだってわけじゃない。
疑いに凝り固まっている人がいて、自分の自尊心にあえいでいる人がいる。自分の醜い顔から逃れて鏡を避け続けている人がいる。
そういう人にしてみればあかりは恐ろしい。
亡霊は太陽の前では存在できないから。
作品名:むべやまかぜを 風雲エターナルラブ編4 作家名:黄支亮