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小太郎の飛行機旅行

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宮城県・岩手県・福島県(2005年)


「今度仙台に支所ができることになってな。大阪、名古屋の支所にある机と椅子を仙台に持って行くことになったんや。長野のお得意さんで仕事があるから、その後東京に寄って仙台まで行くんやけど」
「いつやのん?」
「9月。日程はまだ決めてへんけど。それでやな、連休使たら、むこうでキャンプできるで。必要なもん全部積んでいけるさかい」
「ふーん。仙台空港で待ち合わせちゅうことやな。そんで飛行機代はいらんのやろな」
「・・・・・・」
「マイレージ貯まってるんやろ」
「――ン、ほんなら、それで日程組むで」
「そっちの都合に合わせるさかい、全部任せた!」

 我が家の車、幅広のホンダ・ラグレイトは後部座席を取り外し、カーペットを敷いて居住できるようにしていた。山やスキーに行く時には、家族3人が足を伸ばして寝られるようになっている。中で煮炊きをしたりもした。
 今は息子の代わりにゴールデン・レトリバーの小太郎を連れて行く。私が泊まりで出かける時にはいつも、小太郎が付き添っているのだ。
作品名:小太郎の飛行機旅行 作家名:健忘真実