Dream Savior #プロローグ
ベッドに横たわっていた月神恍樹は、ハッと目を開けた。
酷いくらい寝汗をかいていて、固く握った手のひらは白くなってしまっていた。
恍樹は飛び起きると、ポストに入っていた新聞を引っ掴み開いた。
見出しが彼の目に飛び込んでくる。
『四歳男児、ホームに転落し電車にはねられ死亡。』
息をゆっくり吐き、新聞をたたんだ。
「助け……られなかったんだな。」
力なく言葉を呟いた。
あの夢は、ただの夢じゃない。恍樹の見る夢では、必ず人が死ぬ。
夢の中で彼らを助けなければ、現実でも彼らは死んだことになってしまうのだ。
そんな彼らを救うことが、恍樹の使命。
彼のような存在を………
ドリームセイバーと呼ぶ。
作品名:Dream Savior #プロローグ 作家名:月 桂樹