Juno は きっと微笑んだ
「あっー そうですか、初めまして、それでお花見の準備だったんですね」
「いえ、こちらこそ気がつかなくて・・えっと、叔父はまだ家にいるんで、ご案内しますから」
「はぃ、これを麗華と隼人君がつくったんですか」
「そうですよ、さっき出来上がったばかりですけど」
2人で、かわいい柵を眺めていた。
「あの2人がこんな事をしてるとは渡辺さんから電話をもらうまで知らなかったものですから・・」
「そうですか・・でも、こんなにきれいに出来上がりましたから・・さっ、まだ、お花見始められないんで隣の叔父の家で待っててください、もう少しで準備できますから」
「そうですか、では、ご挨拶にお伺いいたしましょうか・・」
「はぃ、こちらです」
隣にって言ったのはよかったけれど、叔父とステファンさんがあんまりにも出来上がっていたら困るなーって思っていた。
2人は、また にっこり柵を眺めていた。そしてうれしそうな顔で小声でなにか話をしていた。
麗華さんはおとーさん似のようだった。
作品名:Juno は きっと微笑んだ 作家名:森脇劉生