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コトコリの書庫

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プロフェッサー・コトコリと曾祖母との間には、一体どのような会話が交わされていたのだろうか。プロフェッサー・コトコリはどのような表情で受け答えたのだろうか。
そうしていつかは私の娘も、薄暗く埃っぽいあの書庫の中で、アメジストの瞳を、おもちゃのように小さな指先を、西日に照らされて輝く銀の髪を眺めるのだろうか。

熱くとろりとしたオレンジ色の夕日が、西方の山の稜線に隠れようとしていた。
脳の底の方がじわりと緩んだ。

ああこの感覚が、

そう思ううちに、清涼な宵闇が街を覆った。
作品名:コトコリの書庫 作家名:にょす