看護師の不思議な体験談 其の六
患者様にとって、私たちは『他人』です。でも、私たちは、患者様が病で苦しんでいる姿や、闘っている姿をすぐそばで見守り、時には一緒に向き合います。他人ですが、できるだけ、患者様に近い存在になりたいといつも考えています。
病院で最期を迎える患者様に対し、何が一番いい看護なのか。それは私にとっては、永遠の課題です。その立場にならないと、その方の気持ちは分かりません。
看護師にできることは限られていると思います。ですが、最期までその人らしくいられるよう関わらせていただき、目の前の課題を一つ一つ一緒に乗り越えて行くことができれば…、そう考えています。
作品名:看護師の不思議な体験談 其の六 作家名:柊 恵二