題名未定
「遼司!」
また、達己の声で起こされる。
こいつ、本当にうるさい。声がでかいんだ。
「なんだよ、達己」
「見てや!終わったんで。宿題!!」
「それは…凄いね」
俺はあくびをしながら答えた。それが不服だったようで、達己は少しふくれた。
けど、知ったことじゃない。
「じゅ、授業始まるでって、言いに来てあげたんに…遼司なんか、もう知らん」
そう言うと、達己は自分の席へ戻っていった。そうだったのか。けど、要件を先に言えよ。
俺が悪いのかな…とか、わけの分からないことで悶々としてしまう。
というか、俺たちは、どういう仲なんだよ。
付き合い始めたばかりのカップルでもあるまいし。うん、おかしいだろ。
そこで再び、睡魔が襲ってきて、俺は再び机に突っ伏した。
それにしても、眠いな。冬の寒さと、この睡魔には勝てない。